生涯一度だけの体験?新幹線ワープで寝台特急追っかけ

東海道、山陽本線や東北本線の夜行列車に万が一乗り遅れたら、新幹線を使って追いつくことができる。頭の中では分かっていることだが、まさかこれを自分がやることになろうとは。

時は1995年夏、北海道を走るC62ニセコ号の最後の夏景色を見届けるため、友達と北海道に行く計画をたてた。第一ランナーに選んだのは臨時列車になってしまった583系はくつる81号で上野21:45発、仕事を定時に上がって家でシャワーを浴びてからでも余裕でたどり着ける時刻であった・・・はずが、何かの理由で残業が入り、時間がかなりタイトになってしまった。案の定、タッチの差で最寄り駅からの横須賀線電車に乗り遅れ、どう足掻いても上野駅には間に合わないことが判明。しかも、悪いことは重なるもので、昼間に銀行に行きそびれ財布の残金はわずか、周遊券どころか札幌迄の片道分さえも買えない。(当時は駅で使えるクレカは限定的だったと思う)
幸いに横須賀線のダイヤは順調で、快調に唸る113系のモーター音を聞きながら、時刻表で作戦をたてた。
ひとつ気がかりなのは、友達との行き違い。もしも、彼が上野駅で乗るのをやめてしまうと目も当てられないことになる。流石に上野に寄ってから新幹線追い掛けは時間的に厳しそうだった。この当時、携帯電話は二人とも持っていない。一計を案じた私は品川駅で一旦降りて駅員さんに事情を話してはくつる号の車掌さんに伝言して貰うように頼んだ。品川駅の駅員さんは快く引き受けてくれて、お陰さまで安心して電車に乗り込んだ。東京駅に着くとまずは駅近くのATMで旅行資金を卸して、みどりの窓口でようやく北海道ワイド周遊券を購入、東北新幹線に乗り込んだ。
淡々とした時間を過ごし、宇都宮で在来線ホームに向かい待つことしばし、上野方から特徴ある3灯のライトが近づいて来た。この瞬間、今までの緊張が解けてようやく旅立ちの旅情を感じることができたのだった。このときほど583系が頼もしくかっこよく見えたことはなかった。もちろん友達へのお詫びのビールは調達済み。
車中に乗り込むと、車掌さんににこやかに「あなたでしたか。」と迎えられ「お手数をお掛けしました。」とお礼をして自席へ。ようやく友達と合流した。何でも車内放送でこの事が伝えられた時はまわりの乗客の反応が凄かったらしい。まー普通は追っかけなんて考えず諦めるかな。
そんなわけで、乗車時間が短くなったものの、583系はくつる号の熱い走りはこれから先が本領発揮、往年の俊足ダイヤを堪能しつつ波乱の北海道旅行一日目は間もなく終わろうとしていたのであった。
スポンサーサイト



コメント

No title

こんばんは。

ナイス!です。

No title

こんばんは♪

楽しく読ませて頂きました。
即座に機転を利かせられるところが流石ですねぇ!
自分だったら簡単に諦めてしまうかもしれません^^;
宇都宮では、車中で”話題の人”が乗車してきて注目の的だったのでは?
などと思ってしまいました。

No title

> SL-10さん
583系だったので退かすものかと必死でした。

No title

> ショッポーさん
幸いなことに深夜だったので寝静まってました。
583系なので意地でも逃がすかっと頑張りました。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)