続キンゴローの部屋
お気楽鉄道ファンのブログです。
もう一度聴きたいDD51の咆哮
とは、千歳線を快速「エアポート」に負けじと全力で走る寝台特急の牽引機です。
当初は架線下を走るDLを撮るなんて邪道と思っていたわけですが、出張で行くのはせいぜい札幌が時々あるぐらいで、当然ながら飛行機での往復、となると南千歳~札幌の間でも良いからせめて撮ろうと途中の某駅で待ち受けたのでした。そして見たのが過密かつ高速なダイヤを全力で駆けてくるDD51の姿でした。当然ながらその迫力にノックアウトされ、数少ない渡道の機会にはその姿を捉えようとするようになりました。
そして、2015年11月、「カシオペア」の命運があと4か月ほどとなったある日、その姿を捉えるために長都駅に待機していました。時刻は17時前とはいえ晩秋の北海道ではとっぷり日が暮れており、駅の照明を補助光にしようとの魂胆。先行の普通列車で確認すると、ホームは期待していたより薄暗い感じ。しかしながら場所を移動する時間もないので割り切ってそのまま待機。
すると、遠方に2つのライトが見えだした。耳を澄ますと、エンジンの唸りもかすかに聞こえてきました。そのエンジン音がだんだんと大きくなり上野行「カシオペア」号の先頭がホームに差し掛かりました。
ズームレンズを広角側に寄せていくと、なんと同時に手前の線路も明るく照らし出されたのでした。
げげっ下り列車通過だっ。というわけで快速「エアポート」通過、列車が抜けるとDD51は通り過ぎた後でした。
素晴らしい速度で列車は去ってゆきました。オレンジ色の照明に照らされた車体が美しいです。
というわけで、DD51最接近時は下り列車に遮られてしまったのでした。自分の読みが甘いので仕方ありませんが、特急列車を牽引して全速力で駆け抜けるDD51重連はもう一度見たかったです。
一度は聴きたかったDD51の咆哮
今月読んだ鉄道誌の記事にDD51重連の「ニセコ」の記事がありDD51重連の咆哮に魅了されたとのことでした。ふと思い当たって、古い雑誌を探すと別の方が同様のことを書かれていて、これは相当な迫力であったのだろうとということを認識しました。
急行「ニセコ」といえばC62重連が有名でこれは「雪の行路」という映画でその迫力を堪能しました。C62は年代的に自分がリアルに見ることはまず無理なのであきらめがつくものの、DD51の方は自分が大学生の時まで走っていたので、今更ながら行かなかったことを(当時はそんな迫力があるとは全然知らなかったことのですが)残念に思うのでした。
ただ、自分の経験では勾配を駆けあがるDD51の轟音を一度だけ聴いたことがあるので、ここに記述したいと思います。
時は1987年8月、夏休みの旅行で友人と渡道した初日は大沼公園でレンタサイクルを借りて湖畔を走り回っていました。地図を見ると少し離れた場所に東大沼温泉という文字が見えそこに行くことになりました。湖畔の周遊道路から逸れ温泉に向かう道に入ると、なんと未舗装で勾配が結構きつい下り坂。友人はあっという間に坂を下っていき、砂利道を苦手とする私は暴れる自転車を制御しきれず思い切り転倒。おまけに肘をぶつけたらしく血がだらだらと流れだしたため、痛みもあって呆然としておりました(この傷は30年後の今も痕跡が残ってます)。
その時、彼方から腹に響くような轟音が聴こえてきて徐々に徐々に近づいてくる様子が分かりました。おそらく近くを走る函館本線(砂原線)の列車だろうと推察はつきましたが、いったい何が来るのか少しだけ痛みを忘れて見ていると単機のDD51が長い貨物列車を牽いて現れました。
気がつくと異変に気付いた友人が戻って来ていて安堵しましたが、このDD51の轟音は強く印象に残ることとなりました。
そんなわけで、「ニセコ」号であればあのエンジン音が二両分、考えただけでもその迫力の凄さがうかがい知れます。